なんでも買い取るエコリング
テレビ東京カンブリア宮殿 今回はお片付けブームをけん引する『エコリング』。
コロナ禍における自粛生活で、不用品を売る人が急増しているとの事。
今回の『エコリング』は店舗を構えて不用品を持ち込んでもらうばかりでなく、出張買取サービスで家に来てもらい、鑑定・買取も行っている。
“なんでも買い取る”を掲げたエコリングのコンセプトはすさまじく、ボロボロの古着や、傷んだブランドバッグ、使いかけの香水や、片方だけのピアスなど、全て買い取ってしまう。
(画像:テレ東ビジネスオンデマンド)
エコリングのブランド品再生手法とは?
しかし“なんでも買い取る”はあくまでも手段であり、エコリングの真骨頂はその先にある。「クタクタボロボロ大歓迎」をモットーに手当たり次第に買い取った家電、楽器等はネットオークションに出品したり、中古ブランド品については『リペア専門部隊』を設置し、独自開発の漂白剤などで丁寧に掃除する事で、需要のあるブランド品へ様変わりさせる。
さらにオークションで売れない品については、まとめて箱詰めし、タイ・バンコクに構えたエコリングで販売するという。
最終的にボロボロのまま買い手のつかない古着などはウエス=工業機械の油を拭く布として徹底的にリユースに繋げるという。
エコリング代表・桑田一成
桑田氏が言うには、リユース自体が生活の一部へと変わりつつあり、環境破壊やゴミ問題に対応する意識が高まっているという。そこで、コロナ禍の緊急事態宣言化においてもエコリングは徹底的に買い取りをやめなかった。物流がストップした状態で数々の古着屋が買い取りを止めたり、対面型のオークション等も開催できなくなった。
エコリングは無念にも廃業となったり、職場で使わなくなったオフィス家具や、スーツケース等の買い取りを実施し、中古品を置く倉庫が3つ増えたが、結果的に知名度をあげる事ができたと言う。
そして10年も前から在宅ワークにも力を入れており、在宅作業専門のパートを雇い古着等の商品の写真撮影や採寸したデータ入力を実施し、子育て世代等の社会貢献も担っている。
リーマンショックを経て築かれたエコリングの強さ!
この桑田氏とエコリング、2001年の建ち上げ後、リーマンショック時に社員を解雇を余儀なくされた。その時の苦汁の決断と、社員を支えるつもりが支えられているという感謝の思いで苦境に負けない経営スタイルを構築した。
エコリングの右肩上がりの業績の裏に、経営哲学や社会情勢だけでなく、かつての挫折・悔しさがあるからこそ、利益重視ではなく会社・個人・社会すべてに貢献できる構造を生み出せるのだと思う。
リサイクル(再利用)ではなくリユース(再使用)
生活していれば出てしまう不用品。ゴミとして出すのは悪ではないが、より良い策が地域毎に必ずある。まずはゴミ袋に入れる前に、いったん調べてみる事もリユースの第一歩と言えるかもしれない。