コラボのチカラ『にっぽんの宝物グランプリ』とは?
テレビ東京ガイアの夜明けにて【新時代の“絶品”グランプリ~コロナ禍に負けない生産者たち~】を視聴しました。
毎年多くの飲食店が生まれては消える昨今、群雄割拠の飲食業界を支える生産者にスポットを当てた今作。コロナ禍で特に厳しい状況となった2020年は、生産者にとっても卸した先が緊急事態宣言によって急遽仕入れ量を減らしたりと未曽有の混乱となった一年となりました。そんな中、時代にあった手法で生き残りをかける舞台となったのは『にっぽんの宝物グランプリ』。日本の地方に存在する優れた商品、技術を国内外に紹介・販売支援するプロジェクトで、一次二次三次産業とコラボレーションを促したりしているそうです。
「にっぽんの宝物グランプリ」の歴史は古く2009年山口県にて民間主導で始まったプロジェクトだといいます。自治体や商工会の協力によりスタートし、地方創生プロジェクトとして地元から首都圏、インターネット、さらには海外と徐々に規模を拡大しています。
ネギの名物は深谷ネギだけじゃない?深谷の西洋ネギ『リーキ』
番組内では「にっぽんの宝物グランプリ」に参加した埼玉県・深谷市でネギを栽培されている方が紹介されたが、この方は地元の名物・深谷ネギを栽培しつつ、西洋ネギ「リーキ」という太さのあるネギを全国展開したいそうです。生産者が作った野菜等は通常、地元中心の道の駅や飲食店に出荷されるそうですが、周辺の農家が同じ時期に同じ野菜を作ると収穫量が多すぎて価格が暴落してしまう事もしばしば起こるといいます。全国区となった深谷ネギだけでなく、あえて違う品目で勝負をするという強みを「にっぽんの宝物グランプリ」を通じてビジネスチャンスに変えたいといいます。
『圏央道の宝物グランプリ』とは?
「にっぽんの宝物グランプリ」は通常、各地でセミナーを開き、生産者と飲食店などマッチングした相手と何度も会ったりして絶品に練り上げていくそうだが、このコロナ禍により集まることもできなくなった。世界中でイベント自粛の風潮が増える中、2020年の「にっぽんの宝物グランプリ」も開催を見合わせざるを得ないと思われたが、主催者の羽根拓也さんは開催を決めた。それはコロナ禍を逆手に取った新しい可能性として、千葉・東京・神奈川・埼玉・茨城の一都四県をオンラインで繋ぎ、各地域を繋ぐ圏央道の名を使い『圏央道の宝物グランプリ』として、セミナーを開催しました。
埼玉・東京・千葉の美味しいコラボ
それにより、先ほど埼玉・深谷市の西洋ネギ『リーキ』が紹介されると東京の果物農家からコラボを検討する声や、千葉のレストラン経営者も『リーキ』を使って新商品を開発したいと名乗りがあがりました。
そして東京の果物農家が提供した『ボイセンベリー』と呼ばれるアメリカ原産のキイチゴと赤ワインを使ったソースと、千葉のレストランの一流シェフにより考案されたリーキに肉を巻きメインとして食べる料理が誕生しました。
そして2020年に12月に行われた『圏央道の宝物グランプリ』の地方大会は、5つの信用金庫がバックアップしており、各地域の生産者を活気づける取り組みとして金融業界も注目しています。このイベントを通じて出会った16チームが出店ました。
『にっぽんの宝物グランプリ』は地方創生プロジェクトだけに留まらず
このイベントの参加者は「神奈川の牧場×秩父のワイナリー」が生み出したワイン風味のチーズや、「熊谷の酒蔵×入間のベーコン」が組んだ酒かすのベーコンなど、このイベントならではの魅力的な商品ばかり紹介されて大盛況となりました。
今回番組で特集された『圏央道の宝物グランプリ』や『にっぽんの宝物グランプリ』は地方創生プロジェクトの意味合いが強いものの、「経営が苦しい」、「廃棄を防ぎたい」といったマイナス要素を補うというコンセプトではなく手塩にかけた自慢の商品をさらに美味しく昇華させたいという、挑戦と可能性に満ちた大会のように見えました。
このプロジェクトにより本気で試行錯誤して生み出された商品は、グランプリを獲った商品も、そうでない商品でもコラボレーションの力により生み出された特別な商品ばかりでした。この取り組みにより手塩にかけた食材が、誰かの磨かれた技術により形を成し、勝っても負けても涙を生み出す姿はとても美しかったです。
番組の視聴はテレ東ビジネスオンデマンドで
ガイアの夜明けなどテレ東のビジネス番組は月額課金のサービス、テレ東オンデマンドで視聴できます。アプリを使えば2倍速再生などできて非常に便利です。今回のテーマは以下のリンクから視聴可能です。https://txbiz.tv-tokyo.co.jp/gaia/vod/post_217044/