コメダ珈琲店とは?
テレビ東京カンブリア宮殿、今回のテーマは『コメダ珈琲店』。群雄割拠の喫茶店業界において、多くの話題と根強いファン層を拡大し続けている、異色のチェーン店だ。
「もう二度と行く!」コメダの逆詐欺メニューとは?
コメダ珈琲店を語る上で欠かせないのが『逆詐欺メニュー』。メニュー写真よりも実物の方が明らかにボリューミーかつ美味しく、いい意味で裏切られた上一方的に満足感を与えられるという。
コメダ珈琲店の『個店主義』
そんな全国47都道府県出店を達成したチェーン店『コメダ珈琲店』の戦略は、デカ盛りでも斬新なメニューでもなく、チェーン店にして『個店主義』を展開している。
熊本のとある店舗では、『コメダde朝市』というイベントを催し、月に一回駐車場を開放し、地域の農産物などを売る朝市を実施している。さらに夜になると英会話講座やレザークラフト講座など、地域のコミュニティになる事で業績を20%アップさせている。
他にも愛知県の店舗ではパンやお菓子の物販コーナーにある商品紹介のポップ。本部が製造したものもあるが、より目立つ物をと自主的に作成したポップでPRする事で物販売上愛知県内一位を達成している。
また東京ドーム店では野球ファンにも喜ばれる様、ボールやバットをあしらった装飾品を施したり、その他にもお客さんのニーズに応えた強めのWi-Fiを導入する事で居心地の良さに繋げている店舗もある。
コメダホールディングス社長・臼井興胤とは?
この経営戦略の提案者が、コメダホールディングス・臼井 興胤(うすい おきたね)社長だ。
日本マクドナルド最高執行責任者、セガ代表取締役社長、米グルーポン社東アジア統括副社長を経て7年前にヘッドハンティングされ就任してからは、個店主義によって各店舗のオーナーへ自由度の高い運営を提案している。
形だけの現場主義を掲げる企業も少なくないが、臼井社長はこう言う「自分の商売の現場で起こっていることを、自分で情報を取りにいかなければならない。現場に近い場所で意思決定できる方が絶対に強い。」だからこそ“地域密着”のコメダ珈琲店で、地域毎に違った様々な愛される形を構築できるのだろう。
小さな改革 大きな成果
この柔軟な戦略の裏には、臼井社長の小さな失敗があった。就任当初に売上をあげる為に「全国一律キャンペーン」という戦略を打ち出し、地域毎のスキルレベル・接客レベルの底上げを狙った。
ところがオーナーからの創造以上の反発があり、その際オーナー側がそれぞれのやり方・考えを持って経営に挑んでくれている事を知った。
すぐに店はオーナーに任せて『新商品開発』へと軌道修正する事で地域に愛されるコメダ珈琲店として多くのリピーター確保へ繋がり業績をあげていく事となった。
経営においてプロジェクトを軌道修正するという事は簡単ではないだろう。その動機が業績という数字ではなく、反発に耳を傾け、現場の努力に目を向け理解した上で実行に移した事が口先ではない現場主義を体現していると言えるだろう。
コメダ珈琲店の強み『心が軽くなる空気感』
コメダ珈琲店は体だけでなく『心が軽くなる空気感』を目指している。それを可能にしているのは社長の経営手腕と共にあるフランチャイズ店オーナーとのコンビネーションであると言えるだろう。
今回の視聴を終え、コメダ珈琲店を複数店検索してしまった。
もし近くにコメダ珈琲店があり、最近行けてないという方がいたら是非利用してみて欲しい。前回行った時よりもう一歩お客さんから愛されるような変化がきっとあるだろう。