台湾のコロナ封じ込め策とは?
テレビ東京ガイアの夜明けにて【新型コロナ 台湾の奇跡!~日本と何が違ったのか~】を観た。
冒頭から驚かされたのがその感染者数。
日本の感染者数が9万2,670人に対し、台湾は535人。
日本の死亡者1,670人に対し、台湾の死亡者は7人。人口の差が台湾に比べ一億人差があるとはいえ、驚異的少なさだ。
さらに190日連続で市中感染ゼロ。
日本はじめ欧米でも相変わらずコロナが猛威を奮っている状況にあってのこの数字には世界中が見習うべき点が多かった。
2003年SARSを経ての台湾
まず初動対応として、台湾は2019年12月末には中国から入国する際に検疫を開始している。
そして2020年の2月頭の中国旧正月の時期には中国大陸からの入国を禁止する措置を実施している。
共に世界でいち早く実施するにあたり、中国政府からの圧力があったが台湾政府は屈せず、関係悪化となっても制限措置を強行した。
その背景にあるのが2003年SARS。この時の台湾は院内感染を引き起こした病院への対応・措置が充分に行き届かず、混乱を招くのみで感染拡大の苦汁をなめることとなる。
台湾の迅速な初動対応
以来、悪い病気が流行するのは決まって中国が発症との独自観点から、台湾は常に中国を警戒している。
今回もWHO(世界保健機関)の発表を待たずに武漢で流行し始めた肺炎をいち早くキャッチし検疫や入国禁止を迅速に開始するに至った。
台湾の適切かつ国民目線の政策
続いて、台湾のコロナ対策チームが毎日会見し、同じ人が時間無制限で126日連続で実施し、国民が知りたい事や、デマで混乱しないよう説明に尽力した。
また、マスク不足を避けるため、政府はIDを使用した「実名購入制」を利用してマスクを国民全員に行き届かせたり、店のマスク在庫数を把握できるアプリを紹介した。
台湾の復活しだした経済
そして、7月にはクルーズ船を再開させたり、人気の夜市も現在はマスクなしで賑わいを見せるなど諸外国の感染拡大からは考えられない成果をあげている。
日本が学ぶべき台湾
オリンピックを来年に控えた日本と、台湾を安易に比較するのは間違っているかもしれない。
しかし日本政府が2020年にとった入国制限や、マスク配付、持続化給付金やGoToトラベルなど、時期・手続き・複雑さなど疑問符が出る点も多い。
まだまだコロナ禍はおさまる気配は見えないが、日本政府の政策一つで救えた命もこれから救える命もきっとあるはずなので、
利権や忖度のない、台湾の様な国民に歩みよった迅速な政策を今冬以降期待したい。