「安くて美味しい」シャトレーゼ
今回のテレビ東京カンブリア宮殿はスイーツ店【シャトレーゼの独自戦略】
シャトレーゼとはケーキや和菓子などスイーツを中心に自社製造・販売を手掛ける食品メーカーで、郊外を中心に500店舗以上を展開している。
2010年創業のこの企業、このコロナ禍においても勢いに陰りが見えないから驚きだ。
『シャトレーゼ・プレミアム・ヤツドキ』とは?
シャトレーゼは良質の素材にこだわり、リーズナブルで美味しい商品を提供し人気がでて、
出展料の高いデパ地下や百貨店には出店せず、店舗を構える事も多く地域に根付いたファンを確保してきた。
しかしここにきて銀座・白金など、いわゆる高級住宅街に『ヤツドキ』として新規出店している。
この高級住宅地は既にスイーツの激戦区としても有名で、ここで出店してこそ比較してもらえて闘い易いとのこと。
この強気な戦略と、商品への絶対の自信を持つのがシャトレーゼHD会長・齊藤 寛 その人だ。
シャトレーゼ創業者『齊藤 寛』とは?
御年86歳ながらゴルフや筋トレにいそしみ、肌艶から生気が漲っておられるのが感じとれる経営者で、
「人ができないことをやる・嫌なことをやる」をモットーにシャトレーゼの全てを創り上げてきた。
当初は工場でアイスを作っていたが、大手にはどうしても勝てないと、シュークリーム作りの自動化で大手に対抗。
当時、シュークリームの様な生菓子は傷みやすく、大量生産できる訳がないと言われていたが苦悩の末、生産機を開発。
10円シュークリームとして売り出す事を可能にし、大手スーパーや百貨店でも取り扱ってもらい成功を得たかに見えた。
しかしスーパーから値下げ交渉や、出店継続の為に寄付金を払うなど要請される事もたびたびおこなわれた。
極め付きは当時500万円する金の腕時計を小売りの姿勢の象徴として買わされたとのこと。
さぞ、悔しさや怒りに包まれたかと思いきや、これをきっかけに自分たちの商品を売る、自分たちの店が必要と踏み切るきっかけになったという。
シャトレーゼの快進撃を支える『プレジデント制度』
そして現在、シャトレーゼは社員1800人を抱えているが、その生産工場に斎藤考案の面白い制度を導入している。
それが『プレジデント制度』。製造ライン毎に社長的権限を与え、成果をだしたプレジデントに報奨金を与える。
ミルクレープ・プレジデント、マフィン・プレジデント、どらやき・プレジデント…など120人のプレジデント=社長が存在し、コストカットや会社に貢献した人を毎月報奨し、現金を手渡しするという。
「立場が人を変える」の理念により、自ずと考えモチベーションを保つ、革新的制度だ。それがトップダウンからボトムアップへと変化し、クオリティー向上を産み出した。
今回高級住宅街ヤツドキを展開するにあたり、素材はシャトレーゼと変わらないとの事。シャトレーゼと違うのは店舗に工房を構え、作り立ての本物の美味しさを提供する点だけ。
素材に優劣を作らず、最高の素材にこだわり抜いているプライドが感じ取れる。
シャトレーゼは広告を出さない
最後に齊藤 寛氏はこう語る。自分は儲けようとは思っていない。一人でも多くファンを増やす事を心がけている。つまり信者を増やす。
信者という字がくっついて儲ける事に繋がる と。
広告料出すくらいなら客に還元するというシャトレーゼが、このコロナショックで入店制限したにも関わらず、売り上げは前年比の4割増だというのも納得だ。
人々を魅了するシャトレーゼのスイーツは必見の価値がある。
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