72の法則とは
72の法則とは、お金を2倍にするまでの年数を計算するための近似式のことです。
72の法則の導入
ここでは、数学が得意ではない人にもわかるように丁寧に解説します。
まず、お金が2倍になるとはどういうことか?
例えば、
10万円 ⇒ 20万円
100万円 ⇒ 200万円
1000万円 ⇒ 1000万円
となることです。
ただ、数学では文字を使って一般化しますので、
上記の金額の推移は以下のように表せます。
最初の金額をAとすると、
$$A ⇒ 2A$$
この⇒のところで何が起きているか?を説明します。
まず、初期投資金額Aを金利1%の定期預金に預け入れたとします。
そうすると、1年後にはA×1%の利息がつきます。
%ではなく、円で表示すると
$$A×\frac{1}{100}$$
つまり、1年後の預金口座には、
初期投資金額と利息の和になり、以下の式で表されます。
$$A + A×\frac{1}{100}$$
$$A\left(1+\frac{1}{100}\right)$$
これが、1年後の預金口座の金額です。
つまり、元本Aに
$$\left(1+\frac{1}{100}\right)$$
をかければ1年後の金額が求められます。
$$\left(1+\frac{r}{100}\right)$$
$$A\left(1+\frac{r}{100}\right)^2$$
$$A\left(1+\frac{r}{100}\right)^3$$
$$A\left(1+\frac{r}{100}\right)^t$$
$$A\left(1+\frac{r}{100}\right)^t=2A$$
$$\left(1+\frac{r}{100}\right)^t=2$$
$$\log \left(1+\frac{r}{100}\right)^t=\log 2$$
$$t\times\log \left(1+\frac{r}{100}\right)=\log 2$$
$$\log 2=0.69315$$
$$\log \left(1+\frac{r}{100}\right)\approx\frac{r}{100} $$
$$t\times\frac{r}{100}=0.69315$$
$$t\times r=100\times0.69315$$
$$t\times r=69.315$$
$$t\times r\approx 72$$